歯医者さんにも救急医療器材セットが常備されていることをご存知でしょうか。歯科医で行うのは虫歯の治療や義歯の作製、定期点検などで、特に命にかかわるような治療を行っているわけではありませんが、ごくまれに救急医療器材セットが必要になる場合があるのです。
デンタルクリニックで起こりえる救急事態
デンタルショック
歯のお掃除をしたり、虫歯を削ったりするときのあの機械の音が苦手というう方も多いのではないでしょうか。あの歯医者特有の音と匂いで緊張して身体が固くなる人もいます。緊張状態の中、治療中に痛みを我慢しすぎて急に意識を失うことがあります。痛みを我慢していると交感神経が興奮状態になり、血圧や脈拍が上がった状態になり、それが長く続くと突然副交感神経が優位に立ち、血圧や脈が低下して意識を失ってしまうのです。
アナフィラキシーショック
アレルゲンとなる物質が体内に入ったときにおこる全身性のアレルギー反応で血圧の低下や意識状態の悪化などが現れ、生命の危険にもつながります。歯医者で起こりえるアナフィラキシーショックは麻酔薬などの薬剤がアレルゲンとなる場合が多いです。特に子供の場合、初めてその薬剤に触れるためアナフィラキシーを起こしやすいといえるでしょう。子供に麻酔薬を使用する場合には十分な注意が必要となります。
もしもに備えた救急医療器材セット
このような救急事態はほとんど起こることはありませんが、デンタルクリニックではもしもに備えて救急医療器材セットを常備しているところが増えているのです。患者側も自分の体調管理を怠らず、アレルギーなど既往症についてもカウンセリングでしっかりと伝えることが大事ですね。歯医者さんといえどあなどることなかれ…です。